2008年12月19日金曜日

vol.82 第三者配信

ウェブ媒体の広告は、100年前の広告掲載規定のまま運営されている。つまり、新聞の広告掲載規定を踏襲しているのである。これは驚くべきことであり、広告主をなめた規定である。

広告入稿日を決め、社内で検閲を行うというやり方は、明らかに「広告を掲載してやる」という力関係を端的に示している。

で、そもそもの広告モデルのルーツである新聞の広告がどうなったか、また、そのビジネスモデルの崩壊の結果、新聞そのものがどうなったか、それを見れば、ウェブ媒体がどうなるかは火を見るよりも明らかである。

では、どう生き延びるのか?

答えは簡単で、ウェブ媒体としてのあるべき姿を追求すればいいのである。

ウェブ媒体としてのあるべき姿とは何か?新聞が忘れたものを取り戻すことである。それは、オピニオンである。

オピニオンなき記事を掲載して来たために広告が取れなくなり広告主に見放された結果、その存在理由を失くしたのである。

よって、この轍を踏まないようにすることがもう少しの間生き延びていく最後の手段である。しかし、新聞のビジネスモデルで10年も食ってしまった結果、社内にはオピニオンを書ける記者が1人もいない。

こうなれば、オピニオンは外部の書き手に依存するしかない。オピニオンリーダーの外注である。

さらに、広告そのものの入稿体制の抜本的改革が必要である。

一昨年から、リンクアドという広告の実験をはじめてつくづく思ったのは、ウェブ媒体側の広告受け入れ態勢の旧態依然さである。

リンクアドは、「広告主が自社広告サーバを持ち、媒体の広告枠に広告を配信する方式」を採用している。

この方法での広告配信は、媒体にあわせて広告主側で自在に広告内容を変化させることができる。また、リアルタイムでタイトル、ディスクリプション、写真、動画なども変更することも出来る。

これが、ウェブ広告のデファクトにならなければ広告主と媒体側の力関係が逆転することはない。

と思っていたら、これを「第三者配信」と呼んで、ちらほらそのような動きが出てきているらしい。

わたしが考えている広告は、その先にあって、バナー掲載枠の廃止である。せっかくのスペースをバナー広告で一杯にして記事を読みにくくしている広告に存在理由はない。

テキストにリンクした広告にすれば、スペースの有効活用とともに、オピニオンの重層的展開が可能になる。さらに、バックエンドの購買5段階に基づいて取得したデータベースと広告を紐付けすれば、見たくない広告は表示されず、露出頻度の高い広告は安くなるという課金方法の導入も可能になる。

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2008年11月30日日曜日

vol.81見たい広告と見たくない広告

先日、フランスの雑誌「パリマッチ」の取材の現地コーディネートをした。

広告の仕事はもう35年ほどしているが、現地コーディネートは初めてのことである。フランス人3人と英語で話しながら3泊4日で撮影と取材をヘルプした。

まず、朝食で餌付けすることにし、パン・ド・セーグル、コンフィ・ド・カナール・シャランデ、フリット、ケイク・ド・フロマージュでtrop bon!(トローボン!(これ、超ボン、という意味の流行語。世界中同じ現象が起こっているようで・・)と言わせることに成功した。「今日のメニュー」の修練の賜物である。(笑)

不思議なことに、広告の仕事を長年していると相手が何人であろうとニーズが分かってしまうから不思議で、「次はこうしたいんじゃないの?」と先回りすると、「なんで分かった?」と驚くのが面白い。

しかし、それは当たり前のことで、このシチュエイションでこれを撮らずに何を撮るの、これを訊かずに何を訊くの、ということが常識としてあるからである。

さて、翻って、現在のウェブ広告はどうだろう。

これを表示せずに何を表示するの、ここに誘導せずにどこに誘導するの、といえる広告になっているかどうか?

すでに15年も経とうかというのに、未だにお寒い限りで、「下手な鉄砲、数撃ちゃ当たる」を繰り返しているのが現状である。

1to1マーケティングという言葉もweb2.0という掛け声もとっくに死語となり果てている。

とりわけ酷いのが、新聞系ウェブサイトである。紙媒体のビジネスモデルをウェブにそのまま持ち込み、ウェブ石器人のような広告掲載枠を死守しようとしている。

これに追随しているのがニュース系雑誌サイト。いずれも、ニュースよりも大きな紙面を使用して、ウェブの特質をまったく理解していない。

これが広告依存型ビジネスモデルのなれの果てである。

おまけに、その記事たるや、オピニオンのひとかけらもない。これならば、サイトだけを提供し、世界中のオピニオンリーダーに記事を有料で書かせた方がよっぽどましである。

そうすれば、SNSの「便所の落書き」を、せめて「壁新聞」程度に押し上げてくれることだろう。

広告掲載枠を持たない新聞・雑誌メディアの登場が待たれる。

しかし、広告は、企業に取っても媒体社に取っても麻薬のようなもので、消滅することはないだろう。

つまり、web3.0の広告依存型ビジネスモデルがこれから登場してくることは疑う余地のないことである。

それは、顕在化した広告ではなく、潜在化した広告になるのではないだろうか。また、必要に応じて、個人個人のニーズに応じて顕在化する広告になるのではないだろうか?

つまり、「個人ニーズに合わせ、見たい広告だけが表示され、見たくない広告は表示されない」広告である。

そんなことを考えて、10年後の広告を予測しリンクアド」という広告を想定した。いかがだろう?

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2008年10月26日日曜日

vol.80 ブラウザ大戦争 その2

Google Chrome、IE8、は使い物にならないので、FireFoxを標準ブラウザにしている。

FireFoxも最初は使えなかったのだが頻繁なヴァージョンアップの末、使えるようになった。使えるというのは、極めて単純で、「ちゃんと表示される」ということである。

さすがNetScapeのDNAを持つブラウザだけあって、わたしには最初の女のようになじむ。

さて、ブラウザがweb2.0のドメインに入っていくのはこれからである。

web2.0とは、やっとわれわれユーザーにとってのインターフェイスになるということである。その萌芽はいたるところに見られるが、卑近な例がアバターであろう。

ユーザーは、アバターを好む。しかも、自分にそっくりの。15年前は、自分以外の何者かにならんがためにアバターを使用していたものである。

なぜそうなったのか?である。

成りすますのではなく、自分自身のメッセンジャーとして使用すようになったから、である。(成りすますほどの別キャラを創出する力がなくなったのかもしれないし、セキュリティの向上で、個人情報の秘匿技術が大幅な進化を遂げた結果かもしれない)

つまり、ウェブ上に、自分自身にとって必要な情報収集やコミュニケーションのためのインターフェイスとしてアバターを使用するようになったのである。

15年前、まだパソコン通信しかネットコミュニケーションの手段がなかった頃、マーケットリーダーは、「文章力があり、パソコン知識のある一握りの人々」に限定されていた。

この後、インターネットになってからもこの傾向は続くが、i-modeによってケータイによるコミュニケーションが始まり、一気に一般化する。

ケータイではパソコンほどの文章力は必要とされない。第一、そんなに長文は書けない。そこで、コミュニケーションに必要な文章力の稚拙さを補うために絵文字が登場する。

しかし、この絵文字のコミュニケーションは姑息さがつきまとう。笑ってごまかしたり、頭を下げてごまかしたり、泣いてごまかしたり、冷や汗をかいてごまかしたり・・・。

そして、これに代わるものとして出てきたのがアバターである。

思えば当たり前のことで、「人は他人を80%見かけで判断する」生き物である。よって女は見かけに真剣にこだわる。「見かけじゃないよ、中身だよ」というのは所詮、負け犬の遠吠えであり、見かけと中身が一致していることの方が多いことの証左でもある。

自分そっくりのアバターの使用、写真の公開、などの露出趣味は、ウェブが現実と同等の価値を持つ第2の生活空間として認知されたことの証である。

しかし、そうであるならば、情報を操作しようとする人々の罠もまた至るところにあることを知ることになるだろう。

アバターによって便利になることは、現実では異常なほど厳しくなった個人情報がいともやすやすと盗まれることにもなるからである。

アバターが、これらブラウザが目指すのと同じ機能を持つようになるのはもう少し先のweb.3.0の到来を待たなければならないのかもしれないが、時間の問題のような気もする。

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2008年10月5日日曜日

vol.79 ブラウザ大戦争

ふと思いついてNETSCAPEをバージョンアップしようとして驚いた。今年の3月1日にオフィシャルサポートが終了していた!NETSCAPEといえばかつてはブラウザの代名詞だったのだが・・・。

今やFIREFOX、CHROME、IE8、この3つが3大ブラウザということになるのだろうが、これらブラウザが目指すところは同じようである。

「ブラウザの表示スピードの高速化」である。

そのために、何でもかんでもID/PWをブラウザに覚えさせる機能がついている。いちいちID/PWを記入しなくてもいいのでずいぶん早い感じはする。

これがユーザーに与えるベネフィット。これと引き換えに取られている情報は、「個人の閲覧履歴」である。

この「個人の閲覧履歴」に基づいて帰ってくるものは何か?当然スポンサーからの情報=広告である。

「個人の閲覧履歴」も膨大な数が蓄積されれば、さながらAMAZONの商品レコメンド同様精度の高いものになっていく。

するとどうなるか。「このページを見た人は、こんなページをみています」というページレコメンドがスタートするだろうし、共通の閲覧履歴をもったターゲットに合わせた広告が表示されるようになる。

これはこれで消費者にとっては快適そのもので、前世紀の遺物のような広告を辺り構わず掲載している媒体の存在理由はなくなるだろうし、ここへきて初めて1to1マーケティングが実現するわけである。

喧伝された割には何も起こらず死語になりかけていた「web2.0」という言葉がやっと意味を持ち始めることになる。

web2.0とは、「個人の閲覧履歴」に基づいたレコメンドの始まりであり、ウェブ情報のパーソナライゼイションの始まりである。ここまでくるのに10年かかったわけである。

さて、そうなってくると、われわれ消費者の自己防衛策としてできることは、

1、複数のブラウザを使用する
2、ブラウザによって閲覧するサイトを変える
3、履歴を残さないように気をつける

くらいのものだろう。

個人情報が徹底的に管理されるSFの世界が始まろうとしている。

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2008年10月4日土曜日

vol.78 究極のチューニング

CTR5%、CVR0.5%。これがわたしが考えるPPC広告である。

PPC広告は、広告的に活用するのと販促的に活用するのとでは方法論が違ってくる。

広告的に活用する方法は、出来るだけimpを増やすことに施策のすべてを集中することである。もっとも分かりやすい方法は、無限にKWを追加していくことである。

販促的に活用するには、出来るだけCVを増やすことに施策のすべてを集中する。これが言うは易く行なうは難しい。

以下、わたしの方法論。

1、CTR1%未満のKWのオフライン→T&Dの見直し→LPのT&Dの見直し
2、CTR2%未満のKWのオフライン→T&Dの見直し→LPのT&Dの見直し
3、CTR3%未満のKWのオフライン→T&Dの見直し→LPのT&Dの見直し
4、CVの取れていない広告グループのオフライン
5、CVの取れていない広告キャンペーンのオフライン

簡単でしょ。どれくらいの期間でそれを実施するのか?自分で考えてください。(笑)

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2008年9月8日月曜日

vol.77 Google Chrome

早速インストールして使っている。

何でもそうだが、使ってみなけりゃ分からないからである。Gmailも使い始めたときはとても使いにくかったが、今では別に不自由していない。

ブラウザメイルは昔からあったので違和感はなかったし、どこにいても送受信が可能なところが使い勝手がいい。最も気になるセキュリティの問題もクリアされている。

さて、Chromeである。

早いブラウザ。是に対するニーズはこれまた古典的なニーズである。ブラウザに期待するものは、スピードとセキュリティの2つしかない。

それもそのはず、ネットに必要なものはこの2つだからだ。

しかし、と思う。Googleのやろうとしていることは、「早くて安全なブラウザ」を無償で提供することではないのは自明のことである。

閲覧履歴の蓄積。で、この閲覧履歴を元にしたマーケティング。

IPで履歴を追跡すれば、閲覧傾向が見えてくる。そこに当然のように登場してくるのがAdWords。狙っているのはブラウザに掲載される広告だろう。

それも閲覧履歴によるターゲティングがされたものになることは、gmailで証明済みである。

Googleに掲載されているAdWordsは、閲覧履歴が反映されているわけではない。ここがミソである。

検索エンジンの精度を上げればAdWordsの存在理由は希薄になる。ところが、ブラウザの使い勝手が良くなれば、AdWordsは新天地を得ることになる。

Chromeは、AdWordsのための新媒体である。とするのがまずは妥当なところであろう。

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2008年8月15日金曜日

vol.76 OVTの最低入札価格撤廃とADWSの最低入札価格復活

イイカゲンにしてほしいものである。

折角苦労してチューニングしたのに水の泡。
OVTがADWSの後を追ったのかと思ったら、ADWSがOVTの後を追っていた。

ま、最低入札価格の撤廃によってKW価格が高騰、ADWSからOVTに多くの客が流れたことは間違いない。

なのにここにきて、OVTが最低入札価格を撤廃。入れ替わりにADWSは最低入札価格を復活。出来すぎた話である。談合の臭いすらする。

OVTは客を増やしたのはいいが、システムトラブル、データ反映時間の遅延が日常化。ADWSは良質の顧客を選別したのはいいが、収入は激減。

この2社が申し合わせて客を分け合う談合があっても何の不思議はない。

外資の2社に思うようにやられている検索連動型広告、何とかならないのか。

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2008年7月26日土曜日

vol.75 自社アフィリエイト

検索していて、自社アフィリエイト構築サービスを提供する会社ECBBというのを見つけた。

http://ecbb.jp/affiliate/index.html

この会社、2004年からサービスを提供しているが、今年になってブレイクしているようである。

アフィリエイトをやるのはいいのだが、アフィリエイト屋に頼むのは嫌だ、と思っていたのでこういう会社があったことは喜ばしい。

アフィリエイト屋に頼むのは嫌だ、と思う理由は、アフィリエイター=パートナーの素性が怪しいからである。

結果、アフィリエイト料と手数料を取られるだけで一向に実益に結びつくCVを得られないということになる。

企業である以上、関連会社があるわけで、関連会社こそ最も信頼できるパートナーであることは疑う余地のないことである。

したがって、そこからのCVは一定レベル以上の見込み度のあるCVであるといえる。

PPC広告のCVが伸び悩み、SEO効果がCVに結びつかなくなってきている現状、頼りになるのは最早自社アフィリエイトしかないのかもしれない。

これからしばらく、この研究をしてみることにする。

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2008年7月5日土曜日

vol.74 アドワイヤーズって使えるの?

検索していてたまたま、新しいリスティング広告アドワイヤーズというのを見つけた。

なんでも福島のベンチャー企業がはじめたものらしく、ネットワークビジネスっぽい要素も盛り込んで、コンテンツ連動、検索連動と3拍子そろったウェブ広告らしい。

お試しキャンペーンというのをやっているので、早速、登録して稼動させている。

キャンペーン登録は出来るが、広告グループがないので、キーワードを階層化して管理することができない。要は、キャンペーンを増やしていくしかないので、本格的にリスティング広告をやっている企業には不向きで、個人、または月10万程度の少額のリスティング広告をやっている小企業向きである。

使い勝手は悪くないのだが、インプレッションの割りにクリックが少ない。今回登録したのは、SEOにも使用しているキーワードで、OVT、ADWSともにCTRは3%以上、CVRも0.2%以上のものであるにもかかわらず、CTRで0.3%、CVRは今のところ0%である。

コンテンツ連動の場合は提携サイトのクオリティが、リスティング広告の場合は検索ユーザーのクオリティが問題になるが、このどちらもが問題なのだろう。全くインプレッションのない広告キャンペーンもあって、不信感が募る。

これでは、お試しで嫌になって逃げていくクライアントばかりになりはしないかと人事ながら心配である。

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2008年6月30日月曜日

vol.73 OVTのチューニング

リスティング広告について具体的なチューニング方法を書いてきたが、OVTとADWSとは根本的にリスティング広告コンセプト=リスティングエンジンが違う。

その最もちがうところは、日額予算設定ができるかどうかである。

OVT →できる
ADWS→できない

この差は大きい。

どういうことかというと、エンジンの基本的なアルゴリズムは、

OVT →全体の日額予算で調整しようとする
ADWS→広告キャンペーンごとの日額予算を調整しようとする

からである。

特に、OVTのエンジンの特性はチューニング上大きな支障となる。

チューニングとは、最小予算で最大CV数を獲得するために行うものであるが、OVTのエンジンはこれを阻害するように働く。

理由は、OVTエンジンは、以下のように単純に反応するからである。

日額予算を下げる→全体のインプレッションを減らす→クリック数が減る→CV数が減る
日額予算を上げる→全体のインプレッションを増やす→クリック数が増える→CV数が増える

分かりやすいことこの上ない。要は、予算を多く持つ広告主には有利に働くエンジンというわけである。

さて、ではこの馬鹿エンジンを上手にチューニングするにはどうすればいいのか?

1、CVの取れない広告キャンペーンはオフラインにする
2、CVのとれない広告グループはオフラインにする
3、CPAの高い広告グループはオフラインにする

上記の対策は、全体で調整しようとする馬鹿エンジンに対する対抗策である。

要は、

1、稼動させる広告を減らす
2、効率のいいものだけ残す
3、予算を集中させる

わけである。つまり、予算に限りのある貧乏人の戦略というわけである。

これで、以下の3点セットが実現する。

1、予算を減らし
2、CVを増やし
3、CPAを下げる

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2008年6月29日日曜日

vol.72 MOAとは?

Googleで「マウスオーバー広告」と検索すると、MOAとは?というページが1位表示される。

マウスオーバー広告というと、マウスオーバーフローティング広告(MOF)が有名だが、実施しているところは多くない。

要は、コンテンツに覆いかぶさるように表示されるのでうっとうしいというのが理由のようだ。また、この広告の名残がエクスパンド広告で、マウスオーバーするとスペースが2、3倍に拡大される。

最近はフラッシュ広告、GIFアニメ、動画などが当たり前になってきているが、すべてバナー広告のCTRの悪さをなんとかしようという苦肉の策の一環であるようだ。

MSNは、リスティング広告のテキストにマウスオーバーで動画配信する実験をおこなったはずだが、まだ実用化されていない。

つまり、旧態依然として、ウェブ広告というとバナーとリスティング広告の2つだけなのである。

さて、そこでMOAである。

コンテンツ中のリンク表示のあるキーワードにマウスオーバーしたときにアニメーション広告が表示される、というものである。

問題は、リンクをクリックしようとしたときにアニメーションが表示されるので驚きはあるが同時に違和感がある。

一般的に、コンテンツ中のリンク表示のあるキーワードのリンク先は、詳細情報、関連情報であるという申し合わせがある。

ところが、マウスオーバーでアニメーションが表示され、クリックすると広告ページに飛ばされるというのは、うざったいことこの上ないだけでなく、ルール違反の感すらある。

ただ、うざったいと思っている人間が少数になれば話は別で、こんな親切な広告はない。

クリックする前にリンク先情報を教えてくれるわけだから、安心してクリックできるし、アニメーションの説明を納得できなければクリックしなくてすむ。

リスティング広告は、リンク先が分からないからクリックして確認するしかないが、この方法なら事前に情報を手に入れることができるためにマウスオーバーだけですむからである。(リスティング会社は、クリックの20%は間違い、勘違いによるものと認めている)

ところでこの広告、MOAというよりも、POA=ポン引き広告とでも言った方がいいのではないか?

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2008年6月17日火曜日

vol.71 ウェブ広告のメディアミックスその3

5、アフィリエート
これからのウェブ広告で避けて通れないのがアフィリエート。また使いようによっては、ウェブ広告費を大幅に削減することができる最後のツールになるかもしれない。

アフィリエートの導入ステップは、次のとおり。

1、関連会社(顧客)に対して自社アフィリエートを導入
2、関連会社(顧客)の関連会社(顧客)にアフィリエートを導入
3、オープンアフィリエートの導入

企業には必ず取引先があり、取引先が一番販売商品に対するロイヤルティが高いはずである。よって、まず、ここから始めるのが筋であろう。

アフィリエートは、販売代理店の機能を持つわけだから商品に対するロイヤルティの高さはマストの要素。また、紹介なども積極的にしてくれるはずである。

次に、その取引先の取引先に対してアフィリエートを実施してもらう。新しい取引先を紹介してもらった場合には何らかのお礼をするのが普通であるから、これを合理的に行うのがアフィリエートであるともいえる。

アフィリエートは、ネットワークビジネスに近いものがあるので、利益のみを追求すると「友達を失くす」ことになる。あくまでも、商品を多くの人に知ってもらい使ってもらうためにのみその仕組みを活用する姿勢が大切。このことを理解してくれる取引先にのみ導入することが成功の秘訣。

最後に、オープンアフィリエートを導入するが、取引先の取引先の取引先、に対して導入することができれば精度は上がるはずである。

さて、これらがうまく廻り始めると紹介ビジネスが成立し始める、完全なCPA課金であるから、広告費はドラスティックに軽減されていくはずである。

さて、アフィリエートの最大の効果は何かというと、アフィリエート先が増えていくということは、「自前で外部リンクを作っていく」ことになるわけだから、絶大なSEO効果が期待できる、ということである。

広告効果とSEO効果、一挙両得とはこのことである。

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2008年5月18日日曜日

vol.70 ウェブ広告のメディアミックスその2

2月11日にvol.61「ウェブ広告のメディアミックス」と題してその1を書いたが、その2について触れないままになっていたので、以下書いておく。

メディアミックスで必要なものは以下の5点。
1、SEO
2、PPC(最近はCPCとか言うのでややこしい)
3、LPO
4、ウェブメディア
5、アフィリエート

このうち、1~3はその1に書いたので、以下の4、5が今回のテーマである。

4、ウェブメディア
5、アフィリエート


4、ウェブメディア
いわゆるウェブ媒体。10年前、新聞、雑誌のウェブ版からスタートしたが、今やその母体であった印刷物は青息吐息どころか廃刊に至ったものもあるくらいで、ウェブが取って代わった。

新聞がかろうじて生きているように見えるが、いずれ無料化されるだろう。そもそも「ニュース」を配信する媒体としては紙の時代は終わっていることはご本人が一番感じているはずである。

さて、ウェブ媒体はその母体と同じビジネスモデルをウェブにも導入した。(ウェブが「ニューメディア」と呼ばれていたころの話である。

つまり、広告依存モデルである。新聞、雑誌は広告がなくなると出版できないのである。これと同じモデルがウェブ媒体である。

ところが、広告スペースを販売するという広告モデルをウェブにも導入してしまった。これが今のジリ貧の原因である。

広告スペースには、バナーが掲載される。広告スペースの発想だから当然「でかい方が高い」というモデルである。

今や記事スペースよりも広告スペースの方がでかいのが常識になっている。ところが、バナー自体がクリックされなくなった。バナーのCTRは、PPCのCTRの1/10である。PPCが1%ならバナー広告は0.1%である。1000impに対して1クリックである。そうすると、CVRはいいとこ0.01、1万クリックに1件のCVである。

1万クリックを獲得するには、最低1000万impが必要である。この数字が物語るように、バナー広告は、1000万impを保障できる大新聞ウェブでしか成立しない。

こんなROIの悪い広告に金を出すクライアントはこれから急速に消えていくことだろう。

さらに、この低いCTRを補う方法はクリッカブルバナー(複数リンクを持つバナー)なのだが、これを禁じている媒体は多い。もはや、自滅の方向を明らかに向いている。

おっと、メディアミックスの話ではなく、ウェブ媒体批判になっている。(笑)

ま、要は使えないのだが、使うとすれば以下のような方法しかあるまい。

1、そのウェブ媒体のバナー広告掲載ページへのアクセスキーワードによってコピーを制作
2、そのバナーから、自社制作の自社サーバ内のLPに飛ばす
3、LPは、バナーと自社内誘導ページまたは申し込みフォームと違和感のないものとする


新聞広告なら、1、だけを一生懸命考えればよかったんですがね・・・。(笑)

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2008年5月11日日曜日

vol.69 10年後のネット広告

10年後のネット広告を今から始めようと思い、サーバとドメインを用意した。

10年前には考えられなかった金額でこの2つが手に入った。まさにポケットマネービジネスである。

業務内容は、広告配信サービスである。

10年後のネット広告という理由は、あと10年は検索連動型広告とバナー広告、テキスト広告が生き延びると想定しているからである。

検索連動型広告とバナー広告はこれから10年かけて動画広告に取って代わられる。考えてみれば当然のことで、印刷物じゃあるまいし、動かない広告を作ることの方が無理がある。

さらに、リンク先は複数箇所が当然になる。これまた印刷物でも複数のリンク先を持たせることが可能なのに1箇所しか持たせないことの方が無理がある。

無理を通しているのは、広告掲載基準である。広告掲載基準は、広告主ではなく広告会社、代理店、出版社に都合のいいものになっている。

しかも、出版社は印刷物の基準によって、発行部数×単価によって費用を算出する方式をそのまま持ち込んだPV課金という時代遅れの代物である。

検索連動型広告もそれを踏襲している。クリック数×単価というと合理的なように聞こえるが、糞味噌(こう書くと結構リアルですな)のターゲットにクリックされてうれしいのは広告会社と代理店だけで、広告主は原辰徳(腹が立つだけ)である。

残る可能性は、テキスト広告である。

というっても現在のテキスト広告ではない。ここでいうテキスト広告は、ウェブページの文字すべてのことを言っている。ウェブページにあるテキスト文字のすべてはキーワードであり、すべてが広告リンクになりうるという事実である。

これを禁じているのも広告掲載基準である。曰く。「記事スペース内に広告を掲載してはならない」。

まさに印刷物の発想である。リンクというウェブならではの機能の使い方を知らない時代遅れの基準である。

これをぶっ飛ばしてやろうというのが「リンクアド」なのである。

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2008年5月6日火曜日

vol.68 ありえない

たった6年前にはまだ夢であったことが、今は現実となって目の前にある。しかし、まだ何かが違う、と思う。

1985年頃、アメリカではじめて今の日本のケータイ電話と殆ど変わらないケータイ電話(富士通製だった)を見てから5年も待たされてやっと日本に導入されたが、最初にNTTが導入したものは、アメリカで見たものとは似ても似つかない代物だった。値段も当時の自動車電話並の異常なものだった。(月10万ほどだった)

その後、また5年ほど経ってNTTがdocomoを発売した。が、異常な値段は据え置かれたままだった。そして、10年以上経った今もいまだに異常な値段のままだ。

2002年、YAHOO!BBでADSLの定額料金を実現した孫君が、引き続いてIPケータイに参入するのを待っていたが、ついに実現しないまま彼はボーダフォンを買収し、ケータイ屋に収まってしまった。

IPケータイのモデルは2000年にはできていたはずだが、ケータイキャリア各社は、ケータイにPDAの機能やビデオやカメラの機能を突っ込んで食いつないだ。そのせいでホットスポットは普及しないまま今に至っている。

そして今、孫君がやるべきだった定額ケータイをEモバイルがやっている。そのCMのキーワードは「ありえない」である。孫君が8年前に目論んだことを実現したから「ありえない」のか?

わたしは、ケータイがいまだに定額でないことの方が「ありえない」と思っているのだが。

そもそも、パケット通信料などという詐欺をいつまで続けるのか?インターネットが従量制であったYAHOO!BB以前の状態(月6万くらいの電話料金を支払っていた)のまま、ケータイキャリアは詐欺を続けている。

IPケータイはADSL同様、当然のことながら定額である。それをEモバイルは実現しただけのことである。

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2008年4月23日水曜日

vol.67 T&Dは毎日更新?

リスティング広告のT&Dの更新頻度はどのくらいの期間でおこなっていますか?

1年?×。半年?×。3ヶ月?×。1ヶ月?△。1週間?○。毎日?◎。

どんなに長くても1週間で変更するのが正しい。試しに、impの多い順に並べてみてください。上位impのキーワードが今のT&Dに反映されていますか?

キーワードとT&Dの整合性こそがQS、QIの原点だし、CTRを上げる必要十分条件です。

毎日管理画面を見て、100以上のimpに対して1件(つまり1%)のクリックもない広告グループは即チェックして即変更。

また、どの広告グループにその傾向が強いかどうかも、キーワード群をA、Bに分類することによって明確になります。

CVがあればそのキーワードは即削除して、CVAまたはCVBの広告グループに移動。

これを繰り返していくと、CV広告グループでのみCVが発生するようになる。ここまでくれば、ブルペンワードはもう要らない。

CTRは5%以上、CVRは0.5%以上になるだろう。

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2008年4月20日日曜日

vol.66 ランディングページはなぜ効かないのか

SEO屋さんの悪口を言ったついでに、今度はランディングページ屋さんの悪口を。

この連中もコンバージョンを取るのがランディングページであるという認識がない。いまどき、ウェブページの回遊性を高めることがいいことだ、と言うのだから10年以上遅れている。

ランディングページは、直帰率80%、90%が普通である。色々なページを回遊してもらって結果離脱してもらっては意味がないのである。

リスティング広告もランディングページもスクリーニング機能を持つ。CTRが平均2%程度のリスティング広告では、98%もが直帰しているではないか。

この2%の中のさらに10%程度がコンバージョンするわけで、結果、CVRは0.2%程度である。つまり、ランディングページの直帰率は98%であるということになる。

最後にもう1度、ランディングページの役割は、スクリーニング機能を持たせ、2%の確信犯をコンバージョンさせるためにあるのである。

直帰率20%のとんでもないランディングページを作ってませんか?そりゃ効かないでしょう。(笑)

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2008年4月6日日曜日

vol.65 コンバージョンしなければSEOではない

上位表示することが仕事である間は、SEO屋さんは楽な商売である。

ところが、上位表示されてもコンバージョンは取れない。つまり、上位表示されてもクリックされなくなってきたのである。

SEOはランクインすれば課金されるわけだが、これではSEOのROIは低下する一方である。

リスティング広告が、コンバージョンワード&検索ワードとの整合性を持たせた広告を1週間単位で頻繁に更新するのに対し、SEOはのんびりと3ヶ月以上をかけて上位表示を目指す。

ところが、上位表示されたときにはリスティング広告のコンバージョンワード&検索ワードとは違うキーワードでの上位表示となっているのである。

つまり、「上位表示されているSEOキーワードでは検索されていない」ということになる。

これが、「クリックされない理由」である。クリックされないのだからコンバージョンするはずがないのは自明のことである。

では、どうすればいいのか?

理想は、
1、リスティング広告と同じ頻度でリスティング広告で有効なキーワードにSEOキーワードを変更する。
さらに、
2、SEOのT&Dもリスティング広告の更新頻度に合わせて同じになるように更新する。

「そんなことをすれば上位表示される暇がありませんよ」とSEO屋さんはいうが、「昔のキーワードではどうせクリックされないのだから上位表示されても意味がない」のである。

ま、そこまで乱暴なことをやるとなると自社でSEOをやるしかないということになるのだろうが、3ヶ月で見直しは長いスパンといえるだろう。

サーチエンジンを振り回すのがSEO屋なのだから、検索されもしない死語のキーワードでの上位表示で課金してもらっては困る。

SEOにも、確実にクリックされ、確実にコンバージョンさせるためのテクニックこそが今求められているのである。

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2008年3月16日日曜日

vol.64 検索連動型広告のチューニングその2

チューニングをやりやすくするために箱を沢山作っている。

1、まず、キーワードを仕分けする箱。
これは、2つ用意している。理由は、マーケティング上キーワードは2つに分類できるから。
1、商品特長ワード
2、消費者利便性ワード

2、コンバージョンワードを仕分けする箱
これも2つになる。
1、商品特長ワードからのコンバージョンワード
2、消費者利便性ワードからのコンバージョンワード

3、SEOワードを仕分けする箱

上記の合計5つの箱である。

キーワードを仕分けすることによって、商品に対するユーザーニーズがはっきりと分かる。
商品の探し方には段階がある。購買心理の5段階である。このどの段階にあるのかによって検索ワードが変化する。

また、商品提供者は商品特長によって商品を語るが、消費者は利便性によって商品を語る。したがって、商品開発担当と消費者の検索ワードは自ずから異なる。

これらがたった5つの箱をつくるだけで一目瞭然になる。やってみてください。

しかし、実はこれらは苦肉の策。管理画面にたった1つフィールドを増やして記号を付けられるようにするだけで箱を作る必要もないし、コンバージョンワードを誤って削除することもない。

1、商品特長ワード→A
2、消費者利便性→B
3、商品特長コンバージョンワード→A☆
4、消費者利便性コンバージョンワード→B☆
5、SEOワード→SEO

また、カラー化すればもっと分かりやすい。

データベースを作る人間のセンスのなさか、管理画面を使う人間に対するリサーチ不足か全く役に立たない管理画面である。

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2008年3月9日日曜日

vol.63 検索連動型広告のチューニングその1

今年に入って検索連動型広告のチューニングをやっている。

チューニングといっても、その方法は以下の3つである。

1、CVを沢山取る
2、ROIを目標値に収める
3、予算内で実施する

そして、いずれもうまくいっていない。

2年前、2007年のCV数を見て愕然とする。現状のなんと2.5倍のCV数を稼いでいた・・・。しかも予算は同等である。つまり、逆の言い方をすると2.5分の1のROIになったということである。

その理由にはコンペティターの増加が挙げられるだろう。このせいで、入札価格は3年前の2倍どころの比ではない。

さらには、QS、QIの導入によって、インプレッションすらままならない時代になっているわけで、CVどころか、それ以前のクリックすらされないワードがごろごろ出てきた。

ADWSは、非掲載にしておいて600円にしろ、1200円にしろ、ならば掲載してやるといい、OVTは勝手に掲載停止にしてしまう。

傲慢さにますます拍車が掛かった感じが否めない。

それでも何とかしようとするのが広告担当者で、いじましい努力を重ねるわけだが、その努力が実ったという話は聞かない。QS、QIを意識して、CTRを上げるだけのことである。

キーワードを精査し、広告を精査し、LPのリニューアルを繰り返しても思うほどの効果は上がらない。

検索は確かに存在し、クリックはあり、課金は粛々と行われている。

ところで、本当にクリックされているのだろうか?(笑)

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2008年2月16日土曜日

vol.62 マイクロソフトのYAHOO!買収劇

アメリカの話だが、マイクロソフトが、YAHOO!を買収するそうである。

マイクロソフトの検索エンジンはもういくらがんばっても、YAHOO!にもGoogleに勝てないことは証明済みであることを改めて証明する事件である。(ほんと眠たい検索結果が出る)

自社開発の検索エンジンを放棄し、YAHOO!を買収するということは、日本では意味がある。なぜなら、日本では、ダントツの首位を占めているのがYAHOO!だからである。

ところが、日本以外の国ではGoogleがデファクトスタンダード検索エンジンである。もちろんアメリカにおいても。

ここにマイクロソフトのしょぼい戦略を見ることが出来る。おまけに、買収価格が安いと株主からいわれている。

ところが、株主もクールなもので、安いといっているのは自分の所有株を単純に高く売りたいブラフにすぎない。

となると、この流れは止まらない。多分、マイクロソフトは、YAHOO!USを買収することになるだろう。

しかし、この戦略はしょぼい。現状を補完する戦略=強者の戦略であって、弱者の戦略ではない。YAHOO!買収は、「打倒Google」戦略にはならないからである。

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2008年2月11日月曜日

vol.61 ウェブ広告のメディアミックスその1

ウェブ広告のメディアミックスについての考察。

メディアミックスで広告のシナジー効果を考図ろうかという広告主は、多分、以下のファクターを網羅したいと考えるだろう。

1、SEO
2、PPC(最近はCPCとか言うのでややこしい)
3、LPO


4、ウェブメディア
5、アフィリエート

ところが、これがどうもうまくいかないのだろうとこの5年ほど考えてきたが、どうやらターゲットが違うことがその根本原因であるらしい。

つまり、SEOでオーガニック検索で上位表示されたものをクリックするターゲットと、PPCで上位表示された広告をクリックするターゲットとは違うのである。

また、同じPPCなのにovertureとAdWordsとでは明らかにクリックワードが違う。それだけではなく、コンバージョンワードが違う。

これは由々しき問題である。つまり、同じPPCであっても、overtureとAdWordsとは別媒体であって、別ターゲットが存在することを意味する。

であるならば、LPO戦略が1つであっていい訳はない。overtureのLPとAdWordsのLPは違わなければならないのである。

なぜなら、それは、ターゲットのアクションが以下のようになされるという理由による。

1、キーワードを入力→広告が表示→2、キーワードと整合性のある広告をクリック→3、広告と整合性のあるLPであることを確認→4、申し込みフォームをクリック→5、LPと申し込みフォームの整合性を確認→6、送信

1、→6、までのアクションをターゲットにスムーズに行わせるためには、一気通貫の一貫性が欠かせない。ターゲットは、いまやそうそうだまされないのである。

3年前にLPを作ったらコンバージョンが2倍になったという話は懐かしい思い出である。また、5年前は高くても2000円程度だった入札単価も高騰して、1クリック5000円、6000円などザラである。

貧乏会社に取ってはPPCなど遠い媒体になってしまうであろうか・・・・。

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2008年2月3日日曜日

vol.60 overture&AdWords

SEOとの相乗効果を狙って、リスティング広告にSEOワードを追加して、新しい広告グループを設定し新規の広告も作成した。

両方の管理画面を並べて、overtureに作った新しい広告のT&DをAdWordsにC&Pして、AdWordsにある表示URLとリンク先URLをC&Pして一部修正するという方法で作成していくと相互補完性があって楽に作れる。

さて、そうして登録しようとすると、ご存知AdWordsのおせっかいが始まって、「キーワードが非表示」と言ってくる。それも300円で入札しようとしているのに、600円にしろ、1200円にしろ、と法外な金額を押し付けてくる。

SEOワードを非表示にするというのもおかしな話なので、表示すべきかあきらめるべきかで悩むことになる。

一方、overtureの方は「一旦は表示」される。ところが、これが曲者で、翌日、「広告が非表示」になっていたり、キーワードが非表示になっていたりすることがザラにある。

それも、「審査を行わせていただきました」で始まるメールの文面も、管理画面に表示された非表示の理由ももほとんど意味不明。

馬鹿ロボットのやることだから全く要領を得ない。理不尽そのもの(ロボットのロボットたる所以)である。そして、やり場のない怒りに駆られる・・・。

ロボット慣れした広告担当は、T&Dの1文字を修正して再審査にかけるのが日常化している・・・。

だが、これもおかしな話で、どこがどうだからこうしろというのが筋であり、金をとっておきながら、ああせー、こーせー、はおこがましいことこの上ない。まったく、何様だとおもっているのか・・・。

というのが、リスティング広告に対する大方の広告担当の意見ではないだろうか?こんな広告にいつまで付き合わされるのだろうか?

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2008年1月18日金曜日

vol.59 1年で100ドルにもならない

2007年4月からAdSenseを自サイトで実施している。

で、今月で10ヶ月になるのだが、この間35ドルの収入。月平均3.5ドルということになる。同時にリスティング広告を月1万円ほど実施しているので、当然逆ザヤになってしまう。100ドルの換金下限に達するのに3年は掛かりそうである。

聞くところによると、月100ドル以上稼ぐのは常識らしいので、なんともはやである。(笑)しかし、真っ当にやればこの程度のものだろう。

アフィリエートにはクリック詐欺がつきものである。専門にクリックする会社もあるくらいで、IPを変えて滞在時間も計算し、いかにも広告に興味がある人がクリックしたように見せかけるわけである。

これをリスティング広告でやられたら、CTRなど一気にぶっ飛ぶ。ぶっ飛ぶだけでなく、広告主はいい面の皮である。詐欺に広告費を払い、おまけにこれをベースにした金額の⒛%のマークアップを広告代理店に払っているのだから・・・。

所詮IPでしかトラッキングできないアフィリエートシステム。破綻するのは時間の問題だろう。そして、これと裏表の関係にあるリスティング広告の信憑性が崩壊するのも時間の問題だろう。

ROIの高い広告として認知されているリスティング広告だが、2008年は「広告の質」が広告会社の論理ではなく、消費者、広告主の論理で語られはじめる年になりそうである。

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2008年1月11日金曜日

vol.58 インテリテキスト、リリース?

確か、今年1月からインテリテキストがリリースされるという話だったがどうやら未だのようである。

まー、DACはともかく、IREPには技術がないのでそんなに簡単にいくとは思っていなかったので気にもしていないが・・。

インテリテキストは、技術的には難しいものではない。テキスト中のキーワードにリンクを張って、広告や動画を表示するだけのことである。

要は、キーワードにパラメータを付与することでサーバに格納した広告や動画と紐付けすることがポイントである。

さて、ここまでは簡単に出来ても、リスティング広告同様に、広告を管理するための管理画面となると相当に技術的に高度で複雑なものが要求される。

バナー広告程度のものとして位置づけるのならばCTRだけに頓着すればいいのでクリアするだろうが、広告担当者は、コンバージョンにしか興味がないわけで、表示される広告、ランディングページの整備が不可欠である。

管理画面等のバックエンド技術をDACが、コンサル部分をIREPが担当することになるのだろう。

しかし、この広告、実はリスティング広告との差別化が要求される種類の広告であることに気づいているのかどうか・・。

そして、差別化のポイントの最たるものは広告料金なのである。

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