2007年6月7日木曜日

vol.29 出版文化の復権を支える広告形態としての「リンクアド」その1

1、
現在、ウェブ広告の主流は、バナー広告と検索連動型広告である。
紙面の限られた印刷媒体においては、記事スペースとは別に広告スペースを設けてここに広告を掲載する。バナー広告は、この古典的で伝統的な広告形態をウェブに持ち込んだものである。
ウェブページにおける広告スペースは拡大の一途を辿り、今や、広告スペースの中にかろうじて記事スペースがある状態になっており、貧弱な記事に対して多すぎる広告という、本末転倒の様相を呈している。

卑しくも、記事を主体としたオピニオンによって社会の木鐸たらんとする出版社にあって、このような現象は嘆かわしい限りである。
出版社が、記事によって自らの存在意義を主張し、その記事に賛同した広告主の広告料が支える構造にしなければ、出版社の存在理由はない。


2、
検索連動型広告は、検索結果と関連性の高い広告として検索ページに表示されることから効果の高い広告として認知されている。
しかし、検索という行為によってはじめて表示されるものであり、表示順位はクリック率によって左右される。つまり、広告主の意思に反して、検索サイト運営会社にとって収益性の高い広告が優先的に掲載されることになる。これは、本来の「広告」の概念とは相容れないものである。
検索連動型広告は広告主の期待を裏切るばかりでなく、広告主が広告効果をコントロールできない環境にあるわけである。ここにも本末転倒がある。


3、
広告主が出稿した広告に期待するものは、ROIである。広告担当者は、このために自社商品の広告掲載に最も有効な媒体を選び広告クリエイティブに知恵を絞る。
出版社は、スポンサーという言葉が表すとおり、記事をサポートしてくれる広告を期待し、広告主は、出版社に対して広告効果が高い媒体であることを期待している。つまり、出版社と広告主とは、一蓮托生の関係にあるのである。

このような構造を実現するには、「記事中のキーワードからリンクした詳細記事に対して広告掲載する」ことにより、記事のロイヤルティを獲得する形態への転換が望ましい。これが、「リンクアド」である。
つまり、「リンクアド」は、出版社に対してその存在理由の復権を、広告主に対してはROIの高い広告を提供するきわめて文化度の高い広告形態なのである。

リンクアドの意味:キーワードリンク広告:Keyword-Linked Advertising

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2007年6月3日日曜日

vol.28 ROIを追求するためのPPC広告 その4

基本のきっちゃんに続いてチューニングの基本。これも同様に以下の3点セットについて。

2、チューニングの基本
  1、keyword
  2、C&B
  3、LP

1、keyword
いったん登録したらそのまんまになっていないだろうか?これではいけない。毎日とは言わないが出来れば月2回、せめて月に1度はワードを更新することが必要である。

トラッキングツールで、検索ワードを調べ、新しいワードがあったら登録する。また、インプレッションがあってもクリックされないものは、3ヶ月は放置してそれでもクリックされなければ削除してもいい。

1年に1度クリックされてしかもCVRが100%なんていうワードもあることにはあるが、こういうのを期待してやたら多くのワードを登録しておくのは、ロングテールマーケティング上はなくはないが、少なくともそれを否定にかかっているAdWordsのワード単価値上げ警告にあうことは間違いない。

わたしはロングテールは決して否定しないが、それよりも「旬なワード」で回していくことの方がPPC広告の正攻法だと思う。

1年分のコンバージョンワードを眺めてみても、どの業界にも「トレンドキーワード」というものがあることが分かるだろう。これが第1次検索ワードでとても重要になるワードであり、更新していくべきワード群である。

だが、殆どのワードはそんなに大きく変わることはない。毎日毎日管理画面でCTR、CVR、単価をチェックしていくことにより、ワードの掲載位置をこまめに修正する。

overtureも新管理画面からは、データの昇順降順の変更がやっとGoogle並に出来るようになったので、こういった修正作業が楽になった。(だが、残念ながら、1円の攻防が出来なくなって、かなりアバウトな値段設定になってしまう。→これが狙いかも(笑))

要は、こまめにワードの動きをチェックして対応を繰り返す、これがキーワードチューニングの王道なのである。

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2007年5月30日水曜日

vol.27 ROIを追求するためのPPC広告 その3

そもそも、PPC広告は広告であるにも関わらず、「広告の専門家」が関わっていないことが問題である。

3、LP
LPは、Landing Pageのこと。着地ページである。

検索されたキーワードが登録されたものであれば、検索結果ページにテキスト広告が表示される。そして、検索ワードとテキスト広告とに親和性があれば、クリックされる。そのとき表示されるのがLPである。

つまり、1、キーワード→2、テキスト広告→3、LPという一連の流れをスムーズに実現させることがPPC広告を実施するときに最も専門性が要求される点である。

3点セットなのである。従って、上記3点のいずれが欠けてもPPC広告は成立しない。このことがPPC広告代理店にはわかっていないし、そのための専門スタッフもいない。よって、確率論を超えた広告理論に対する基礎知識が欠落しているため、やっていることと言っていることとの整合性がまったくないのである。

つまり、ど素人によって実施されているのが現在のPPC広告ということになる。Googleのようなど素人広告屋が運営している広告の常識から逸脱したAdWordsは、ど素人でないと実施できないかもしれないが・・・。

LPである。

実は、着地ページが3点セットの中では最も重要である。

このページの良し悪しが、最終目標であるコンバージョンにつながるかどうかを左右するからである。LPの良し悪しの判断基準は実にシンプルで、トラッキングツールで直帰率を見れば分かる。

直帰率が高い=クリックされているのにコンバージョンしない=無駄クリックは、PPC広告のROIに最も悪影響を与えるものである。

よって、上記3点セットの目標値に向けてのチューニングが欠かせないということになる。次回は、チューニングについて。

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2007年5月29日火曜日

vol.26 ROIを追求するためのPPC広告 その2

実際に検索されているキーワードは、単体での登録=完全一致、組み合わせでの登録=部分一致の2種を作成して登録する。

2、C&B
広告コピー感覚で制作できるかどうかが成否を左右する。

T&Dは、Title&Descriptionのこと。T&Dと言うといかにも誰にでも作れそうなニュアンスを感じるが、素人の作ったものでは、決してクリックされるクリエイティブにはならない。

キーワードを含んだT&Dを作るだけででクリックされるのならば、こんな楽なことはないのであるが、真剣に検索している人は、文章にすらなっていないものをクリックしたりしないものである。

そこで、C&Bなのである。C&Bというのは、Catch Copy&Body Copyのことである。あえてT&Dと言わずにC&Bというには理由がある。

PPCのテキスト広告もまた広告なのであるから、キャッチコピーとボディコピーが書けることが不可欠、つまりはコピーライターの仕事なのである。

コピーライターは、広告文案を作成する専門職であるが、T&Dをコピーライターが作成しているという話を聞いたことがない。

代理店の営業マンが片手間に作成したり、SEが片手間に作成したりしているのが現状で、これではいくらインプレッションがあってもクリックされることはない。仮にクリックされてもリンク先ページを見て直帰してしまうこと請け合いである。

PPCのテキスト広告は、コピーライター養成講座くらいは行ったことのあるコピーライターに発注することが肝要である。


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2007年5月28日月曜日

vol.25 ROIを追求するためのPPC広告 その1

PPC広告に5年間携わっている。そこで、わたしの実践的PPC広告概論をまとめて公開することにする。PPCをこれからはじめる広告担当者、個人でやってみようという方のご参考になれば幸いである。

1、基本のきっちゃん
 1、Keyword
 2、C&B
 3、LP

まず、PPC広告は上記3点セットで展開されることを再確認しておきたい。この3点の絶妙な連携によって晴れてコンバージョンへとつながっていくのである。

逆にいうと、3点のうち、どれが欠けてもコンバージョンすることはない、ということである。

1、Keyword
どういう風に作っているかが大きな問題である。

往々にして、自社名、自社商品名、自社ブランド名、などでコンバージョンする傾向がある。ところが、最初からこれらのキーワードでコンバージョンしているわけではない。これがキーワード設定の最重要ポイント。

1次検索に使用されるワードと、2次検索に使用されるワードを混同してはいけないわけで、上記は、一旦サイトを訪問した後に改めてキーワードとして検索した2次検索キーワードなのである。ところが、このことは、PPC広告管理画面からは全く分からない。

従って、これらのキーワードが1次検索キーワードなのか2次検索キーワードなのかを知るためには、トラッキングツールや、ログ解析ツールが必要になる。これらのツールは色々とあるが、わたしはVisionalistを使っている。

Visionalistは、トラッキングツールとしては靴の上から足を掻くような役立たずだが、唯一、1次検索用キーワードを知るのに役に立つ。

そして、「ページ別訪問キーワード」をそのまま登録キーワードとして使用するのである。

ただし、完全一致として登録するものと部分一致として登録するものはよ~く精査しておく。そうしないと獲物をゲットする前に、ゴミを大量にゲットしてしまう。

要は、素人考えでキーワードを作成するのではなく、「実際に検索されているキーワードを登録すればいい」のである。

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vol.24 Googleは日本語が分からない

AdSenseを実施中である。

3ヶ月で10ドルほどの実績である。(笑)Googleは、100ドルになったら払うと言っているのでいつの話になるのやら。

ところで、この振込先を登録したのだが、3回やり直しても未だに口座確認が出来ないのだそうである。こちらも気の長い話である。(笑)

先日、財務省に特許出願料を払い込むために新たに財務省の取扱銀行に口座を新設したので、この口座番号を登録した。

以下は、その自動応答メールである。

------------------------------------------------------------------------------------------------
お客様
2007/05/27 に hirosoda@gmail.com によりお客様の AdSense アカウントに新しい銀行口座が追加されましたのでお知らせいたします。 この変更についてご質問がありましたら、hirosoda@gmail.com まで直接お問い合わせいただくようお願いいたします。

中略

GoogleAdSense では、アクセスに関するユーザー間の問題を仲介することはできませんのでご了承ください。今後ともよろしくお願い申し上げます。
Google AdSense チーム
-----------------------------------------------------------------------------------------------

多分原文は英語でできており、これを各国語に翻訳して流用しているのだろうが、いつもながら意味不明である。

検索ロボット同様、日本語が読めない人間が書いた、もしくは安物の翻訳ソフトで書いたような文章で何を伝えたいのだろうと首を傾げてしまう。

要は、登録がうまく行かないのは自分の責任ではない、という言い訳を先にしているだけのことである。 Googleは、AdWordsもAdSenseもWebmaster Toolもすべて同じ構造で、もっと詳しく知りたいことはいきなり全部英語である。

日本でビジネスをやろうと思うのなら、まず日本語を理解するとともに、日本語でのコミュニケーションをまじめにやることを心がけ、何よりもまずはそのバックグラウンドにある文化を学ぶ謙虚さが必要だろう。英語文化を押し付けるのが「Google文化」だというのなら、何をかいわんやである。

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2007年5月27日日曜日

vol.23 インターネット特許出願顛末記 その7

今日、特許出願した。思えばずいぶん長い道のりであった。

金曜日に銀行からカードが届いたのでネットバンクで出願料16000円なりをPay Easy(ペイジー)で送金(ワンタイムパスワード生成器であるトークンは未着だが送金できた)。今日、ひな形を参照しながらやっとのことでHTMLファイルを作成した。

HTMLのひな形を更新ソフト「ドリームウィーバー」を使って更新する形で、予めワードで作成してあった原稿を一旦テキストに貼り付けコピペしながら作成していき、最後にパワポで作成してあった図をGIF変換して貼りつけて完了。

これを送信すればいいのかというとそうではない。HTMLファイルを「出願用ファイル=XML」に転換して送信しなければならないのだ。

インターネット出願ソフトを立ち上げ、出願用ファイルを作成。送信前に入力内容をチェックするが、エラーが出る。確認すると図の説明がないとのこと。

早速説明を加え再度チェックすると、今度は図の説明の記入方法が違うとのこと。ひな形を再確認して出願用ファイルを作成し、再度確認すると今度はOK。

これを早速特許庁宛に送信したわけだが、送信時間はたったの10秒ほどだった。(笑) このあと直ぐに受付番号、出願番号などが記された「受領書」自動応答メールが来て受付完了である。

いよいよこれで、「特許出願中」を公言できるわけでである。

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