ネットバブルから7年目の今年、一体何が変わったのか?というように大上段に振りかぶることなく今年を振り返って見ることにする。
わたしはといえば、とにかくリスティング広告とウェブ広告に悩まされた1年であった。昨年までとドラスティックに変わった点は、双方とも「効かなくなった」ということ。
現象的には、pv、アクセス、クリックのいずれも増えたのだが、コンバージョンが大きく後退した。
よく効く薬が効かなくなった、あの感じとそっくりなのである。
理由は以下のようなものが想定される。
1、猫も杓子も参入するようになって競合が増えすぎた
2、消費者は広告に食傷気味である
3、広告主に広告がコントロールできなくなった
1、は市場環境
2、は消費者の立場
3、は広告主の立場
1、も2、も昔からあったといえばあったことなのだが、3、がもっとも重要である。というのは、昔は「なかなか当たらなくなった」という言われ方をしたことはあったが、「コントロールできなくなった」ことはなかったからである。
広告とは、資本主義の本質的な部分を表すもので、売り上げの多い企業は大企業であり、大企業は大資本であるように、広告によって認知度を上げるためには広告費を湯水のごとく使えば目的は達せられた。
つまり、広告費の多寡が広告効果の多寡を意味していたのである。
だからこそ、「発行部数によって広告費」が決定されていることに何の違和感もなかったのである。これを踏襲したのが、ウェブ媒体である。よって、発行部数に該当する「pv数による広告費」が当然のようにまかりとおっている。
リスティング広告の場合、pv=impとなる。ところが、リスティング広告では、「imp数による広告費」を取っていない。それよりも高額になる「クリックによる広告費」を採用している。
「inp数による広告費」が1円の単価計算によるのに対し「クリックによる広告費」は最低9円の単価計算であるから、こちらのほうが圧倒的に高額になるからである。
ここが「コントロールできなくなった」決定的なポイントである。
さらに、これに加え、QS、QIの導入がますますブラックボックス化していく元凶になっている。QS、QIによって、クリック単価も掲載順位も上下するからである。
最低クリック単価も、QS、QIも、impもCTRも、何もかもがブラックボックス。つまり、ルールを相手の思うがままにされる中でのゲーム参加を強いられているのが今のリスティング広告、ウェブ広告なのである。
しかし、広告効果の最終判断はROIであり、CV数であり、CPAある。よって、これに焦点を絞って広告効果を判断するしかない。
たったこれだけのことに気づいた2007年であった。
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