たった1人の男とネットが日本のすべてのマスメディアを殺した。
sengoku38氏のYouTubeへの尖閣ビデオの投稿事件である。
この動画こそがマスコミにとっての最大のスクープ映像であり、彼の動画入手経路を見れば、マスコミ関係者であれば入手できた可能性を3日に及ぶ任意聴取の結果が示唆しているからである。
海保がネットワークでつながっているならば、その動画がどこにあろうとどの管区の海保からでもその動画を閲覧できると考えないほうがおかしい。
ならば、その動画にアクセスし、ダウンロードすることはネットワークのID/PWさえあれば可能である。(今回はどうやらID/PWすら設定されておらず、イントラネットの共有フォルダに入っていたらしい)
それを、江戸時代じゃあるまいし、「USBに保存し、厳重に金庫に鍵を掛けて保管していた」などという寝言を鵜呑みにする体たらくである。
かつて、ブンヤ、トップ屋といえばインテリやくざであり、スクープをものにするためには手段を選ばず、法律ギリギリのところでネタを嗅ぎまわるのが当たり前であった。
ところが今や記者クラブの発表をお行儀よく並んで待ち、偏差値教育よろしく横並びの記事を転載してお茶を濁しているお粗末さである。
さらには、テレビはYouTubeのニュースを元ネタにし、新聞、週刊誌はTwitterのさえずりを元ネタに記事を作っている情けなさである。こんなマスコミを信用できるわけがない。
大阪読売テレビの取材内容は、「逮捕後に公表」する予定のはずだが、我慢できずにちょろちょろもらすとこところも情けない。
今回の事件のネット上の真摯な議論はすばらしかったし、その集約されていくスピード感には目を見張らせるものがあった。
sengoku38氏をAKB48に引っ掛けてSGK38と呼んで替え歌を作ったり、ロゴ入りTシャツやマグカップがヤフオクに出品されたなどのパンク連中のはねっ返り行為がかすんでしまったほどである。
とまれ、2010年11月4日は、「マスコミの合同葬儀の日」として末永く語り継がれていくことだろう。
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