2010年5月31日月曜日

vol.145 DPI広告?

総務省がDPI広告にお墨付き。

これで、行動ターゲティング広告は誰でも出来るようになるわけだが、実に危うい側面もある。

消費者のウェブ閲覧履歴がバレバレになってしまうからである。

これは決して気持ちのいいものではない。

プロバイダにみならず、どの媒体でも簡単なトラッキングエンジンでIPごとの閲覧履歴が分かるわけだから、そのIPの閲覧履歴にマッチングする広告を掲載することが可能である。

そうなると、マッチング広告配信の仕組みを媒体側が持てば、広告主は結構精度の高い広告を配信できることになる。

だが、総務省と広告。この組み合わせは何を意図しているのか?

行動ターゲティング広告をさっさと解禁してしまって、YAHOOgleの侵食を止めようというのか?まさかね。

その逆で、行動ターゲティングが普及しないことに業を煮やしたYAHOOgleからの圧力と見るのが妥当だろうな。

普天間基地移転問題同様、台本はアメリカが書いて田舎役者に臭い芝居を強要しているのだろう。

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2010年5月27日木曜日

vol.144 CTRが6倍のバナー?

CTRが6倍になるバナー広告が今頃リリースされた。(笑)

これがギミックであることは論を待たない。なぜなら、バナーのCTRはリスティング広告の10分の1だからである。

つまり、60倍になって初めてリスティング広告よりも高いCTRといえるのであって、0.1%が0.6%になったところで何の意味もない。

お粗末な記事である。

さらに、いまどきCTRなど広告主は評価指標にすらしていない。言うならCVRでしょう。もっというならば、CV数です。

沢山CVする広告こそいい広告なのである。

こういうことを知っているのは朝日から来たCNETの役員ではないのか。これこそが本体朝日の凋落の原因なのだから。

ならば、こういう時代遅れな記事をシカトするのが矜持であり、書くなら、偏差値教育を受けたガキの横並び歩きのような記者クラブ発表の横並び記事を恥ずかしげもなく掲載する前にオピニオンを掲載すべきであろう。

新聞がそのレーゾンデートルを失った理由は、パブリッシャーがパブリックに向かってオピニオンを発表しなくなったことに尽きる。

CNET、朝日のDNAによって100年後退を余儀なくされることになりそうである。

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2010年5月24日月曜日

vol.143 GoogleTV

来ましたね、ついに。

Google君、いつの間にやら検索屋からデバイス屋に変身していたと思っていたら、押さえに来ました、マスメディアを。

PCがいくら普及しているといっても、TVの普及率に比べたらまだまだだし、一家に一台には決してならないところを、これで一気に一家に一台にしてしまおうというのだからすごい。

もう、力技以外の何ものでもありません。

PC-スマートフォン-テレビの情報の流れを串刺しにしてしまおうというわけです。

コンセプチュアルです。

日本のSONYを台湾のHTC並に只のOEMにしてしまうところもお見事。

世界戦略企業の面目躍如です。

テレビも見られるGoogleTV

これで、「地デジ」という言葉が死語になり、いつでもどこでも「ユビキタス」という言葉が復活するかも・・・。

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2010年5月15日土曜日

vol.142 泥試合

えーと、AppleがHTCを提訴して、HTCがAppleを提訴して、HTCとMicroSoftがライセンス契約を結んで・・・、と忙しいことである。

AppleのHTC提訴はGoogleとAppleのAndroidを巡る代理戦争で、AppleはiPhoneを巡る特許でNokiaから提訴されていて、AppleはiPhoneの特許出願をしていて・・・。

何が何だか分からない。(笑)

利権争いというのは、土地だろうが特許だろうが所詮「財産争い」であることに変わりはないということなのだろう。

特許という制度、なくしてしまった方がいい。先に考えた、言ったということを根拠にするというのがダメなのだ。

先に知った人は、それをまだ知らない人に教えて上げる義務がある。対価は只。これが人類の知恵というものではないか、と、3年間金と時間と労力を使って特許庁とお手紙交換して得た実感である。

本当にいいものは只なのである。

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2010年5月10日月曜日

vol.141 steve君どっちなの?

APPLEがFlash、Silvelightに匹敵するGianduia(ジャンドューヤ)と呼ばれるソフトを開発しているという。

あれ、じゃー、「Flashは、PCとマウス時代の遺物」と切って捨てたSteveの声明はなんだったんでしょう?

「Flashは、html5、Java、CSSで代替すべき」というのがその声明の主旨だったはずですが・・・。

これではサギみたいなもんですが・・。

おまけにiPad訴訟も目白押し。どういうことなんでしょうね?

これらPCの後のIPデバイスをめぐる各社の取り組みが本格化してきたようです。

やっとガラパゴスケータイもIP接続が可能になるようだし、PDAをすっ飛ばしてスマートフォンに軟着陸できるかどうか、今年は正念場のようである。

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2010年5月7日金曜日

vol.140 HPがPalmを買収

久々のニュースである。

そろそろスマートフォンに買い換えようかな、と思って、折角買うなら老舗のパームでしょう、と思っていた矢先のことである。

10年前の2000年からパームはあったわけで、そもそもモバイルPCの草分け的存在である。

そして、この頃にはすでにIPケータイも存在していた・・・。

にもかかわらず、iPhonに代表されるスマートフォンの登場まで10年の時を待たなければならなかったのは、imodeの功罪に帰着する。

そしてこの10年間、ケータイキャリアが既得権にしがみつき、ガラパゴスケータイ化していったわけである。

それが、ここへ来ていきなりのスマートフォンブームである。

ところが、これが怪しい。

ケータイはあくまでも従来のキャリアのプロトコルを使用した料金体系のまま、IP接続には別途キャリアにプロバイダ料を支払う必要があるというのだから笑わせる、というより、舐めている。

あのね、IPフォンは、PC接続用にプロバイダ料を払ってれば只ですよ・・・。一旦囲い込んだ馬鹿な消費者を骨の髄までしゃぶるつもりらしい。

こうなれば、ここはもう、ケータイと縁を切って、電話機能付きパームに乗り換えるタイミングだろう。

後は、相互乗り入れしたホットスポットの数が飛躍的に増えることを期待しよう。

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2010年4月30日金曜日

vol.139 Toughts on Flash

以下、最近のスティーブ・ジョブスの公開文書。

Flashは、PCとマウス時代の遺物と切り捨てるところは子供のけんかでもないような・・・。


イントロダクション
AdobeはFlashがオープン、アップルがクローズドだといい、iPhone OSのFlash非対応を技術ではなくビジネス上の判断だと主張する。これは正しくない。以下にAdobeがなぜ間違っているのか、そしてアップルが iPhoneでFlashを認めない理由について述べる。

「オープン」について
AdobeはFlashがオープンな技術であり、排除する iPhoneを閉じたシステムと呼ぶが、これは逆である。Flashは100%プロプライエタリな技術であり、将来どんな機能が含まれるか、また価格などはAdobeだけが決定する。ほぼあらゆる定義でFlashはクローズドな仕組みである。
対するアップルにもプロプラな製品は多い。しかし iPhone OSでは、ウェブについての標準はオープンであるべきだと強く信じている。このため、Flashではなくオープン規格のHTML5、CSS、 JavaScript に対応してきた。どころか、今ではAndroidでもPalm でも採用するデファクト標準となったwebkit はアップルが開発した、オープン規格の描画エンジンである。

「フルのウェブ体験」について
Adobe はウェブ上の動画の75%はFlashベースであり、それが欠けているiPhone OSを不完全だと主張する。しかし実際には、そうした動画のほとんどすべてはH.264フォーマットでも用意されており、iPhone OSデバイスで再生できる。「ウェブ上の動画の40%を占める」(ジョブズ) YouTubeしかり、(すでに対応サイトやアプリを用意している) VimeoやNetflix、Facebook、メディア企業多数しかり。iPhone OSデバイスのユーザは見逃している動画はそうない。
またFlashゲームについては、iPhone OSで遊べないのは事実。しかしApp Store にはすでに5万本を超える「ゲームおよびエンターテインメントタイトル」があり、多くは無料である。

セキュリティと信頼性、性能について
Flashにはセキュリティホールが多い。またMacがクラッシュする理由の一位はFlash。Adobeに協力してきたが、この状態は数年続いている。 Flashを追加することでiPhone OSデバイスの信頼性・安全性を落としたくはない。
さらに、モバイル機器でのFlashはパフォーマンスが悪い。またスマートフォン向けFlashは延期を繰り返している。出荷されても性能がどうなるかは分からない。

バッテリー駆動時間について
iPhone OSデバイスはYouTubeやVimeoほか多数の企業が採用する先進技術 H.264に対応する。ハードウェアデコードにより低消費電力で再生できる。Flashも最近になってH.264対応を追加したが、ほとんどすべての Flashサイトは古いデコーダを要求するため、ハードウェアデコードが無効でバッテリーを浪費する。たとえばiPhoneでは、H.264なら最大10 時間に対して、ソフトウェアデコードでは5時間も保たない。

タッチ
Flash はマウス操作のPC時代に作られた技術。タッチ操作にはそぐわない。たとえば、多くのFlashサイトはマウスオーバー(ロールオーバー)を使うが、タッ チ操作にはこの概念がない。タッチ操作機器では、仮にFlashに対応したとしても、サイトがタッチ対応に書き換える必要がある。いずれにせよFlash サイトを書き換えるなら、FlashではなくHTML5 / CSS / JavaScpritにすれば良い。

もっとも重要な理由
アップルはFlashからiPhone OSアプリへの変換も禁止した。なぜなら、iPhone などのプラットフォームと開発者のあいだに (Flashなど) 第三者によるレイヤーが挟まることになれば、アプリでなにができるかは、そのデバイスのメーカーではなく中間レイヤーの企業が決定することになってしまう から。またその中間レイヤーがクロスプラットフォームであった場合、特定のプラットフォームの特徴を活用するのではなく、複数のプラットフォームに共通す る最小機能セットしか使えないことになる。アップルの目的はただ、もっとも先進的なプラットフォームを開発者に提供することで、もっとも優れたアプリケー ションを開発して貰うことにある。どの機能が使えるのか、第三者に決定させるわけにはいかない。

結論
Flash はPCとマウス時代の技術。低消費電力・タッチ操作・オープンウェブ標準というモバイル時代には対応できていない。メディア企業が雪崩を打ってアップル製 品にコンテンツを提供しApp Storeに20万のリッチなアプリが揃っていることは、Flashがすでに必要とされていないことを証明している。Adobeはアップルが過去を捨てて前進することを非難するより、優れたHTML5用ツールの開発に力を向けてはどうか。

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