2007年6月29日金曜日

vol.38 MSN Live Searchの敗北宣言

MSN Live Searchに「コンテクスチュアル サーチ」(仮称)を搭載したという記事が掲載されていた。

読んでみると、確かに便利そうである。また、リンク先が、「広告」なのか、「検索結果」なのかという点を除けば、このコンセプトは、記事中の単語をキーワードに見立てる点は「リンクアド」と同じである。

記事では、以下のような目的で内製したということである。
>ユーザーは新たに検索ページを立ち上げたり、検索窓へのキーワードの入力を行うこと無く検索ステップを短縮できるようになる。その一方で、マイクロソフトはLive Searchの認知度向上、検索数の増加を狙う。

また、以下のような展開を考えているということである。
>今後はMSN以外のパートナーサイトへの導入も進めていく計画で、そのためにページ内の広告を避けてポップアップ表示したり、HTMLに宣言文を指定するだけで実装できたりするなどの配慮がなされている。ポップアップの広告は表示/非表示を切り替えることもできるが、広告収益をマイクロソフトとサイト運営者でシェアするビジネスモデルも検討していくという。

実装サイトを見てみると、以下の4つがポップアップで表示される
1、MSNサイト内検索結果
2、Live Search検索結果
3、画像検索結果
4、スポンサーサイト

4番が、上記の太字にした部分に該当することになる。ここにはOvertureの広告が掲載されている。つまり、このビジネスモデルは、「リンクアド」そのものである。

記事中には、特許出願したことについては触れていないが、もしもMSNが特許出願していれば「リンクアド」の特許は取得できないことになり、特許出願していなければ「リンクアド」の特許出願内容に抵触することになる。いきなり面白くなってきた。(笑)

それにしても、MSN Live Searchというエンジン、まずは「検索ワード」の「検索結果」をキチンと表示することが先決では。使えないエンジンを補完するつもりで製作したようだが、YAHOO!YST、Googleに水をあけられすぎていて手遅れだ。

今回の発表は、YSTとGoogle に対するMSエンジンの完全なる敗北宣言といっても過言ではない。

開発者は気づいていないようだが、「コンテクスチュアル サーチ」とは、Live Searchを補完するものではなく、実は「新しい広告手法」なのである。

リンクアドの意味:キーワードリンク広告:Keyword-Linked Advertising

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2007年6月26日火曜日

vol.37 SECOND LIFEに物売りはいらない

SECOND LIFEにまたぞろ金の亡者が集まっている・・・。

SECOND LIFEに至るまでの流れを軽く整理しておくと、以下のようになる。

1、ハビタット
世界ではじめてアバターを使用したサービスは、1985年にルーカスフィルムのチップ・モーニングスターとランダル・ファーマーによって開始されたビジュアルチャット『ルーカスフィルムズ・ハビタット(Lucas film's Habitat)』であり、また日本国内においては、ルーカスフィルムズ・ハビタットの日本語版として1990年2月10日に富士通が大手パソコン通信ネットのNIFTY-SERVE(現@nifty)で開始したビジュアルチャット『富士通Habitat』(現『J-チャット』)が最初である。インターネット黎明期には、WCJ(疑似3Dチャット)とそのエンジンを利用したサービスなどが存在した。当初は現在e-Japan戦略で掲げられている電子政府・電子自治体の機能を、アバターを用いた仮想空間で実現することが構想されていた。
WikiPedia

2、楽天市場
ヤフーは3月31日、三井物産子会社の電子モール事業者、キュリオシティを買収した。買収金額は1億2300万円で、発行株式の90.69%。ヤフーは「キュリオシティの電子モールは当面継続するが、今後Yahoo! ショッピングに統合する方向で検討している」(広報担当者)としている。
キュリオシティは1995年10月、三井物産社内の一部署としてスタート。いち早くCD-ROMを添付した雑誌を創刊し、その後は電子モール事業に軸足を移した。1997年5月に楽天が参入すると、同社との間で激しい競争を繰り広げた経緯がある。ヤフーは国内で草分けの電子モールを入手することで、経験豊富な人材と出店企業を獲得し、ライバルの楽天に比べて伸び悩むEC(電子商取引)事業をテコ入れする。
日経コンピュータ 2005/03/31

3、CURIO CITY
ショッピングモールの「キュリオシティ」が9月30日で全サービスを終了する。同社は4月にヤフーの子会社となっており、ヤフーではYahoo!ショッピングにサービスを統合する方針を示していた。
キュリオシティは1995年に三井物産のEC事業プロジェクトとして発足。国内のショッピングモールでは老舗であり、当初はCD-ROMとインターネットを連携したショッピングサービスやコンテンツを提供していた。その後、2000年3月に株式会社キュリオシティとして分社化している。
Internet watch 2005/09/


CURIO CITYは、バーチャルシティというSECOND LIFEと同一コンセプトでスタートした。しかし、出資企業はショッピングモールとして過剰に期待したが、楽天にやられてしまったという経緯がある。

そしてまた、日本企業は同じ轍を踏もうとしている。SECOND LIFEのコンセプトがバーチャルライフである以上、経済活動に期待出来ないことはすでに証明済みである。

プラモデルをこつこつと組み立てるように、ランドスケイプまでを取り込んだ理想の環境をデザインすることが参加者の目的である。

ここに物売りの介入は不要だろう。物売りをしたければ、楽天に行けばいい。夢をうることが出来なければ、この空間は共有できない。

SECOND LIFEは、金と暇のある人々の遊びの空間、夢の空間、禁断の空間であって、自由貿易空間ではないのである。

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2007年6月24日日曜日

vol.36 ウェブ出版物の現状

あれから1週間経つが、朝日新聞からは何も言って来ない。
来たら、「検索サイトには無断でリンクが山ほど張られているのに、著作権を主張したのか」と聞いてみようと思っているだが・・・。

とりあえず、クレームだけ付けてまわるのが「知的財産センター」の仕事なのだろうか。不思議である。

さて、現状のウェブ出版物として、よくアクセスするサイトには、ITメディアCNETasahi.comなどがある。が、よく見ると、レイアウトはまったく同じと言っていい。

上にはバナー、左右にはフラッシュバナー。おまけに下には情けないことに個人サイト並にAdSenseとくる。これだけ広告に囲まれたサイトで恥ずかしくないのだろうか。

こんなサイトは、アフィリエートサイトですらお目にかからない。これだけ広告に依存していれば、オピニオンなど語れるはずもないのか、そのような記事にお目にかかったことがない。CNETでは、ブログ募集と称して、オピニオンを「外部委託」しているありさまだが、ないよりましである。

だが、記事が有料化できないことはすでに証明済みで、「ネットは只」である以上、広告に頼らざるを得ないのも現状である。

この現状を踏まえて、「ウェブ読者をターゲットにした記事」を発信するにはどうしたらいいのか、と考えるのが現実的な解決方法だろう。

現在のウェブ出版社のサイトから広告を消し、ターゲットだけに広告を表示する方法である。

PPC広告は、検索したキーワードと関連のある広告が表示される。「検索連動型広告」と呼ばれるゆえんである。

ならば、ウェブ出版物において、キーワードは記事中にいやというほどあるのだから、これを「広告用キーワード」として売ればいいのではないか?というのが「リンクアド」(商願2007-61590、特願2007-139809)発想の原点なのである。

リンクアドの意味:キーワードリンク広告:Keyword-Linked Advertising

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2007年6月19日火曜日

vol.35 朝日新聞からのメール

以下のようなメールが、朝日新聞からきたので、返しておいた。

著作権云々の内容は、「リンクアド」のサンプルとして、ASAHI.COMのサイトを借用したことについて。それが「無断転載」であるというのであるが、この論法からするとリンク一切お断りということのようである。ならば、ASAHI.COMというサイトはやめたほうがいい。なぜなら、リンクは自由、というのがウェブであるのだから。

わざわざスタッフを置いて、そんなことをいちいち調べて回ることはウェブの根底を否定することだし、そもそも、広告依存体質から抜け出して、著作権を主張するに足る記事を掲載することが先決だろう。

------------------------------------------------------------------------------------------------
担当者様
リンクの定義は、Wikipediaによると、以下のようになっている。
-WWWに於けるリンクは、当該文書の存在位置と閲覧方法を示す情報に過ぎない為、通常の使用方法であればリンクを設置する行為は著作権法による制限を受けることなく自由である。-

著作権侵害に該当するという判例があるのなら教えていただきたい。また、精読すれば、記事を引用しているのではなく、広告形態のサンプルとして引用しているにすぎないことがわかるはず。
杓子定規に著作権を振り回すのはいかがなものか。


>ソウダヒロシさま
>冠省
> 朝日新聞の著作権などを担当する部署の知的財産センターです。
> 貴サイト(http://www.iip.co.jp/soda/sample.html)にasahi.com
> の記事が無断転載されています。こうした利用法は著作権侵害に
> なりますので、即刻、削除するよう求めます。
> 該当サイトには「液体の機内持ち込み制限、全国際線に拡大 3月から」
> (2007年2月26日)と題するasahi.comの記事が無断で転載されています。
> 朝日新聞社の記事利用にあたっては、事前に当センターへの利用申し込みが
> 必要で、転載を承諾した場合も基本的に有料です。
> しかしながら、これまで貴サイトからは申し込みは なく、著作権侵害ということになります。
> 迅速な対応を求めます。
> 草々
> 朝日新聞東京本社
> 知的財産センター
> 電話03-5541-8939
> ファックス03-5541-8140

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2007年6月18日月曜日

vol.34 ROIを追求するためのPPC広告 その6

チューニングの最後のヒントはランディングページについて。

3、LP
ランディングページは、3つのファクターの中で最も重要である。理由は単純明快。ここで直帰させてしまえば、コンバージョンにはつながらないからである。

直帰させずに、このページで来訪者の気持ちをCONVERTさせることがランディングページ制作の目的であり、チューニングの重要なポイントである。

このことを念頭において、現在のページをよーく見てほしい。

ページでまたもう1度くどくどと説明を繰り返したり、余計なリンクで過剰な情報提供をしていないだろうか?サービス過剰は逆効果で、実は、わたしはランディングページは申し込みフォームであっても差し支えないとすら思っているくらいである。

なぜなら、来訪者は以下の心理プロセスを踏んでランディングページにたどり着き、コンバージョンするからである。

1、登録キーワードで検索した→だからインプレッションがあった
2、興味のあるC&Bをクリックした→このときランディングページへの期待値が決定する
3、ランディングページから申し込んだ→C&Bの期待値とランディングページとが一致していた

したがって、ランディングページにおけるチューニングポイントは、C&Bの内容を反映した、申し込む気になるものでなければならない、ということである。

最後にチューニングのポイントをまとめておく。

1、キーワード→インプレッションがあるのにクリックされないワード
2、C&B→クリックされているのにコンバージョンに結びつかないC&B
3、LP→来訪しているのに直帰しているページ

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2007年6月16日土曜日

vol.33 インターネット特許出願顛末記 その8

さっき「リンクアド」という言葉を商標出願した。

これまで、ずいぶん苦労したかいがあって、インターネット出願ソフトで「納付番号」を特許庁から取得し、ネットバンクから財務省に送金し、ファイルを「出願仕様」に変更し、ネット出願するまでたったの10分で終了。あっけないことこの上ない。(笑)

これで、堂々と、「リンクアド」(商願2007-61590)という商品名と、「リンクアドシステム」(特願2007-139809)という広告手法を公言してもかまわなくなったわけである。

さて、これで「先願制」の壁は一応乗り越えたことになる。この後、審査請求、そして承認されれば登録でお終いである。遅くとも、10月には事の成否は判明する。

これと並行して、「リンクアド」の事業化を考えているわけだが、1つの出版社から地道にやっていくつもりはない。まずシステム構築し、全出版社の同一のキーワードには同一の広告をリンクさせる。

要は、ウェブ出版文化運動の一環として、現在の広告形態を「リンクアド」に移行させるのである。こういう社会的風土をプロモートするのが、わたしの次のミッションになってくる。

<ここまでの料金>
1、商標出願料 21000円

<これからの料金>
1、商標登録料 66000円
2、特許審査料 172600円
3、特許登録料 8400円

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2007年6月15日金曜日

vol.32 ROIを追求するためのPPC広告 その5

こまめにワードの動きをチェックして対応を繰り返す、これがキーワードチューニングの王道である。-
というところで中断していたので続きを。次は、C&Bのチューニング。


2、C&B
キーワードと連動したC&B(Catch&Body)の作り方。キーワードは、あくまでも「検索者が思いついた言葉」であり、「適切とは言えない言葉」であるから、必ずしも検索者が探している検索結果が表示されるわけではない。


つまり、殆どの検索者は「遠い」キーワードで目的のものを探していることになる。これが重要なポイント。よって、キーワードと目的のものとの橋渡しをする役割を担うのがテキスト広告の文面=C&Bなのである、ということができる。

よって、C&Bはキーワードが持つ意味合いを引き継ぎながら、こちらが売りたい商品へと収斂させる内容でなければならない。

C&Bの制作において、キーワードそのものをC&Bに入れる方法を素人は取る(親和性が高いなどというが、これで喜ぶのは、クリック時に課金が成立する検索広告屋だけである)が、これによってCTRは上がるがLPでの直帰率が増えてしまうことになり、結果、無駄クリックを増やしROIの低下を招く。

したがって、ROIの高いC&Bとは、LPでの直帰を減らすC&Bということになる。

CTRを犠牲にしても、テキスト広告のC&Bで検索者にクリックするかどうかを選択させることが最終的にはコンバージョンへとつながることになる。ROIが高いということは、CVR=コンバージョンレートを上げるということを意識してC&Bを制作するということなのである。

キーワード→C&B→LPへのスムーズな流れによってコンバージョンが発生する。この流れを一言で言うと、序・破・急となる。わが国の古典芸能である、能の展開である。

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