2009年4月30日木曜日

vol.97 チューニングの怪

先日、検索連動型広告のチューニングを行った。

過去1年間でCVのあったKWのみで走らせて見たのだ。ところが・・・・。

これがうんとスンとも言わない。3日間放置したが根負けしてまた再チューニングを行った。

過去1年間にCVのあったKW+CTRの高いKWで走らせた。すると・・・。

ポツポツCVが取れ始めた。このことから、以下のことが想定される。

1、検索は複数回行っている
2、CVのあったKWが再度CVするとは限らない
3、チューニングに遊びが必要

人間、不思議な生き物である。(笑)

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2009年4月9日木曜日

vol.96 ハンバーガーとウェブ達

バーガーキングがブラックキャンペーンを展開している。FACE BOOKから友人を10人削除したらバーガーキングを1個もらえるという「WHOPPER Sacrifice」というキャンペーンだ。

http://japan.cnet.com/marketing/story/0,3800080523,20386308,00.htm?deqwas_inflow=relation

このような発想は日本にはない。実に面白いキャンペーンである。

何が面白いかというと、

1、ウェブ友達の真価を問うという大人の視点がある
2、ウェブ友達10人とハンバーガー1個の価値を同等とする諧謔的価値観
3、FACE BOOKの存在理由を揶揄することを認める文化によって成立しているキャンペーン

Sacrifice=犠牲、という発想はキリスト教の根源にあるもので、要はバランスが取れていれば、犠牲を払うことを許容する。つまり、その犠牲と引き換えに享受することのできるものとのバランスが重要なのである。

それを1人1個ではなく10人1個としたところが悪魔的で実に面白いし、揶揄する気持ちが強調されている。

さて、このキャンペーン、mixiでやったら袋叩きに会うだろうね。それが日本と言う幼稚でナイーブな精神文化だから。

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2009年4月8日水曜日

vol.95 いよいよテレビでネット

CNETの2つの記事が目を引いた。

1つは、テレビ版YAHOO!のサービス開始の発表。
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20391165,00.htm?deqwas_inflow=relation

もう1つはYAHOO!によるGYAO株の51%取得。
http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20391237,00.htm?tag=nl

2011年から何が始まろうとしているのかをしっかり見せてくれる出来事である。

テレビ局が言う「地デジ」はぶっ飛んで、「テレビでネット」の時代が確実に始まろうとしている。

さすが、孫君は偉い。(笑)

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2009年4月7日火曜日

vol.94 新聞の運命

今朝、毎日モーニングをしている喫茶店に行って驚いた。

読売新聞がスタンドに置いてあって、何と「ご自由にお持ち下さい」と書いてある。最初は、喫茶店が新聞を買ってお客へのサービスで置いたのかと思ったがどうやら様子が違う。

もしかすると新チャネルの開拓をすすめるためのキャンペーンかと思って店長にたずねてみると、何と、置いてもらうと販売店には広告料が入ってくるらしい。

新聞というのはインテリが作ってやくざが売ると言われてきたが、赤字の原因は地域を仕切ってきた販売店の販売力の低下にある。

そもそも新聞の拡販とはお粗末そのもので、子供だましのおまけ、1ヶ月だけの契約などでごまかしてノルマを達成してきたものが「只でも本当にいらなくなった」ことからノルマをこなせなくなり、今度は逆に新聞社がノルマである部数をこなさせるために「押し紙」を始めた。

この「押し紙」の処理のための苦肉の策から、只で喫茶店においてもらうということになったらしい。勿論新聞社主導でである。

こうまで新聞社がする理由は単純で、「発行部数の維持」であり、発行部数によって課金する広告料金体制の維持である。

ところが、広告出稿そのものが激減している今、この策そのものがすでに泥縄である。

さて、翻って、ウェブにおいても広告収益モデルで走っている企業は多々ある。検索サイト、ポータルサイト、ブログサイト、SNS・・・。

これらの運営企業が凋落するのは実に単純、広告出稿が消えたときである。

同じビジネスモデルで飯を食っている以上、新聞の今日はウェブの明日であることを肝に銘ずべきである。

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2009年4月6日月曜日

vol.93 LPOの破綻

どうしたことなのだろう?LP=Landing Pageが効かない。

徹底したLPOを実施してきたが、余りに行き過ぎた管理体制によって硬直化してしまったのか、リスティング広告も、媒体広告も「順調に予算を消化する」だけになってしまった。

こうなると、徹底的に方法論を変更するしかない。

こう思って、まずリスティング広告の全てのリンク先をホームに変更した。

6年前にリスティング広告を導入したとき、ホームへの誘導数を増やすためにどの企業も同じことをしていたと思う。

この後、キーワード群ごとに誘導先ページを設定→キーワード群ごとにランディングページを制作→キーワード群ごとに広告のT&Dを変更→ランディングページとの連動、といったことを頻繁に行うことが当然という流れで現在に至っている。

しかし、手を変え品を変えしても一向にCV数が伸びない。要するに効かなくなったのである。

これ、LPOを全否定する暴挙なのだが、この荒療治、効いているのかというと、実は効いているのである。そんな馬鹿なと思うなら、やってみてください。(笑)

根拠はあるのである。検索が常識化し消費者が成長したことがその理由ではないかというのがわたしの仮説である。

LPOが行き過ぎると、消費者の選択肢を奪い、情報検索の自主性を否定することになる。このことを消費者が無意識に拒否しているのではないか・・。

消費者自身が生情報を元に取捨選択する時代がやっと始まったのかもしれない。

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2009年4月4日土曜日

vol.92 BTとレコメンド

BTが大流行のようである。

BT=Behavioral Targeting、日本語では行動ターゲティングと訳されている。英語の正確な意味で言うと、behaviorは日本語で「振る舞い」だから、振る舞いから見た、と言った方が正確かも。

要は、ウェブ上でのユーザーの振る舞い=ウェブ閲覧履歴に基づいて狙い定めた(多分こういうユーザーなのだろうという想定の基に)広告を配信する手法のことである。

ついでに、リターゲティングについては、ウェブページに1度来訪したことのある顧客に対して、1度目の来訪で取得した情報をもとに、狙い定めた(多分こういうユーザーなのだろうという想定の基に)広告を配信する手法のことである。

さらについでに、レコメンドは、ウェブページで取得した情報を基に、商品提案を行うもので、商品を広告に置き換えると、レコメンド広告ということになる。

BTは、かつて消費者を統計学で使用する指標であったデモグラフィックデータ偏重のマーケティングと似て、余りにも幼稚である。

1人の消費者(実はIP)の属性を年齢、性別、所得だけで特定できないのと同様、ウェブ閲覧履歴がその消費者のすべてではないことは当然のこと。

デモグラフィックなデータがあってはじめてウェブ履歴にバイアスがかけられるのである。

このことに気づいているのか、YAHOO!は、YAHOO! ID情報をベースにしたBTを提案しているようだが、明らかに個人情報の濫用に該当する。YAHOO! ユーザーは、広告配信のために情報提供したわけではないからである。(ユーザーの意図などお構いなしにルールは勝手に変更されるので、もう変更されたかも)

リターゲティングも同様に、1度来訪した消費者と2度目の来訪者を差別化するほどの意味があるものかどうか?

レコメンドは、アマゾンの例が分かりやすい。「この本を買った人は、こんな本を買っています」。これがやはり本命である。

買ったという行動こそが意味のあるものである。これを食った人はこんなものを食っています。これを着ている人はこんなものを着ています。この車に乗っている人はこんな車を持っています・・・。

1度孫のための靴を買ったからといってベビーシューズの広告ががんがん来たり、2度と買うものかと思っている冷凍蟹の広告ががんがんきてもうざったいだけのことである。

それよりも昔あった、クレジット会社と提携して、19歳の娘を持つ父親に対して成人式の着物を案内したという京都の着物メーカーの手法の方がマーケティング的にも戦略的にもはるかに知的で進んだターゲティング広告である。

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